世界に色が付いた日
こんばんは。
結婚10年、妊活に失敗した夏祈(なつき)です。
生理現象も口にできなかった私は、とても引っ込み思案で、
授業でも手を上げられない位消極的で、自分の意思がありませんでした。
モノクロの世界を生きていました。
なんで生きてるのかも分からないし、
好きなものもないし、何が楽しいかも分からず。
ただ、周りに合わせているだけでした。
それでも時は過ぎていき、
マンモス校に合流する形で中学校に進学。
同じ出身小学校なのは1クラスに2人程度というレベルの田舎で、
最初の試練は既に出来上がった友達の輪に入っていくというものでした。
人当たりは悪くなく浮いたりいじめられたりはなかったものの、
部活は同じ出身校の子にくっ付いて、出来もしないのに運動部に入り、
案の定、半年で幽霊部員に成り下がり…(笑)
そんな状況で、今でも大切に思う友人に出会いました。
友人は様々な事を知っていて、常に友達の輪の中心になるような人で、
自然と惹かれて、憧れて、特別に思っていました。
音楽、漫画、小説、ゲーム…どれもが新鮮で1番楽しかった頃。
そして友人の誘いで、吹奏楽部に転部。
たまたま同じ楽器をやることになって、なんだか嬉しく思いました。
部活自体は楽ではなかったけど、趣味が合う人たちに囲まれて、
性格的にも溶け込むことができて楽になりました。
舞台に立つ高揚感、ライトの眩しさ…今でも脳裏に焼き付いています。
世の中には面白いものがある。
それまで、毎日が誰かの言いなりで、白黒の世界に生きていた私は、
世界が色付いていくのを感じました。
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